いきものの分類~大きく分けると5つ~

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この世界にはたくさんのいきものがいます。

いきものの始まりは、約38億年前、たった1つの細胞からと考えられていますが、今では把握しきれないほどの種類に分かれています。

いきものの分け方にはいろいろな考え方がありますが、有名なものの一つに五界説という考え方があります。

これは、いきものの特徴から5つのグループに分ける考え方です。

今回はその五界説について簡単に説明します。

五界説とは

五界説は、アメリカの生物学者ホイッタッカーによって提唱された考え方で、原核生物界(モネラ界)、原生生物界、植物界、菌界、動物界の5つのグループに分けるというものです。

その後の研究などから、五界説の問題点について指摘されているものの、五界説は現在でもいきものの主要な分類方法として広く知られている考え方です。

この5つのグループの特徴について簡単に説明していきます。

原核生物界(モネラ界)

約38億年前に誕生した最初のいきものは、原核生物と言われています。

原核生物とは、1つの原核細胞でできているいきものです。 原核細胞とは、遺伝情報のDNAを包むための核を持たない原始的な作りの細胞です。

原核生物の例としては、大腸菌や納豆菌などの細菌、地球上の酸素を作り出したシアノバクテリアなどがあります。

原核生物は、人間が生きられないような様々な環境にも適応し、非常に早く増えることができるため、いきものの誕生から現在まで地球上に存在していると考えられます。

原生生物界

原生生物とは、真核細胞でできているいきもののうち、この後に説明する植物界、菌界、動物界のどれにも属さないいきものです。

真核細胞とは、細胞の中に核をもついきものです。核の中には、遺伝情報のDNAが含まれています。核の他にもいろいろな器官が細胞の中に含まれます。

原生生物の例としては、アメーバやゾウリムシなどの原生動物、また、同じグループに含まれることが意外かもしれませんが、コンブやワカメなどの藻類も植物界ではなく、原生生物界に含まれます。

原生生物は、植物界、菌界、動物界の特徴をもついきものの例外をまとめたようなグループであるため、いろいろな特徴をもち、いろいろな所で生活しているものが含まれており、非常に種類の多いグループです。

植物界

植物界とは、生きていくために必要なエネルギーを自分で作り出すことができるいきものです(原核生物のシアノバクテリアや原生生物の藻類もエネルギーを作り出せます)。

植物の例としては、コケ植物ワラビなどのシダ植物、そして一般的にイメージできるタネを作って増える植物が含まれます。

植物は、基本的に陸上で生活しています。これは、原生生物である藻類が長い時間をかけて陸上生活できるように進化してきたいきものと考えられています。

菌界

菌類とは、生きていくために必要なエネルギーを体の外で分解し、吸収することで得るいきものです。

菌の例としては、お酒やしょうゆなどを作るときに必要な発酵することができる酵母シメジやマツタケなどのキノコ類も菌類に含まれます。

ちなみに、菌と細菌は、言葉では似ていますが、細菌は原核生物、菌は真核生物であり、体のつくりや特徴は全く異なります。

動物界

動物界とは、生きていくために必要なエネルギーを食べて体の中で分解し、吸収することで得るいきものです。逆に言うと食べ物を見つけられないと生きてはいけないので、多くの動物が自分で自由に動くことができます

動物の例としては、昆虫やカニ・エビなどの節足動物魚や人間などの脊椎動物などが含まれます。

動物は、水中生活するものも多く存在する一方、進化によって陸上で生活できるようになったものも多くいます。

まとめ

現在確認されているいきものは、その特徴から主に原核生物界、原生生物界、植物界、菌界、動物界の5つのグループに分類されています。

一方、これは、あくまで人間がこれまでの研究からいきものを分類した現時点での結果であるため、まだわからない点や今後変わることもあると思います。

ただ、地球上にはこのように大きく特徴の異なるいきものが数多く存在していて、人間はそのうちのたった1種類にすぎません。

様々な特徴や性質を活かして生きているいきものに目を向けることで、多くのいきものと共存して生きていることを改めて感じることができるのではないでしょうか。

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